2012年2月

耳原総合病院で講演しました

2月20日(月)耳原総合病院で講演をしました。皆さんもご存知だと思いますがセラチア菌感染で医療界に問題提起をしていただいた病院です。当時、私もこの仕事に携わっていたので、この病院に招聘されラウンド、講演を何度かさせていただきました。講演前の風景ですが、この病院の意気込みが感じられますよね。
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講演には会場に入りきれないほどの、本当に多くの方々にお集まりいただき(院外の方もお越しでした。嬉しいですね)、以前起こったことを“風化させてはいけない!”という職員の心を感じました。本当に大切なことですよね。このような継続が何物にもまさる“現場力”となるのですから。
IMG_3602副院長の木野先生と感染管理認定看護師の井ノ上さんです。いつまでもご尽力くださいね。何だか気に入られて(?)また招聘されそうです。このブログを読んでくださっている方々、感染管理は“Endless”であるが故に、ちょっと表現はまずいですが、自分達も楽しみながら継続していきましょうね。それでは、また。

ハンティントン記念病院 ロサンゼルス

2月7日(水)今回の渡米の最終訪問病院として、何度も訪問していますハンティントン記念病院に行きました。この病院は600床(職員は3,500人)ですが、今回病院が増築されましたので再訪問させていただきました。IMG_3593写真を見ればお分かりのように左右のビルの間に渡り廊下がありますが、以前私が訪問した時には左側のビルしかありませんでしたから、随分と立派な素敵な病院になりました。何だかディズニーのようですよね?
IMG_3442 建物の裏からはこんな感じです。
今回この病院では、10時~16時までほぼラウンドをしましたので、夕方には訪問した私の方がクタクタになってしまうほど濃厚な内容でした(ふぅ~)が、今回はその一部を記載しますね。
まずはセントラルサービスへラウンドしました。その移動するまでの廊下にエチレンオキシドガスモニターがありました。なぜ廊下にモニターがあるのか?
IMG_3447IMG_3446ここはセントラルサービスの職員が通る廊下ではなく、その他の医療従事者が通る廊下ですが、この壁の向こうにセントラルサービスのエチレンオキシドガス滅菌器がある部屋になっていて、そのガスの漏れを24時間体制で監視されているのです。当然と言えば当然ですが、日本ではシステムが違いますよね。6ヶ月以内毎に1回測定が法律ですね。この日本の法律何だか変ですよね。ガスと言うの目に見えないので継続モニタリングがあって初めてモニターなんですがね…。皆さんのご自宅でガスを使われている方は継続モニタリングでしょ!日本のこれ問題ですよね。
IMG_3452以前訪問した時とマネージャの方は変わっていましたね。米国はCICもそうですが、あまり一つの病院に長い間いないことが多いですね。良いポストがあれば未練もなく(!?)転勤しますよね。これは日本との文化の違いなのでしょうか?
IMG_3483ウォッシャーディスインフェクターは、1回/週清掃するらしく、その清掃後に洗浄テストを実施して記録は7年間保管していると言うことです。日本でウォッシャーディスインフェクター自体を清掃している病院あるのかなぁ?確かに大切ですよね。
IMG_3465ハンティントン記念病院では、内部インジケータにはクラス6を使用していました。写真はダブルパックですが、内側のパックもシールはしっかりされているでしょ!また、マジックでの記載はプラスチックに直接記載せずに、滅菌シールの上に記載していることに注目してくださいよ。
IMG_3501手術室でのサージカルマスクの設置場所ですが、手洗い場と手術室の入口(写真)には必要ですよね。日本のように更衣室に必要性はないのではとも思いますが… IMG_3500この病院では、SSIが最近6%から2%へ減少させることができたそうですが、その理由をCICにラウンド中に聞いたところ、皮膚消毒薬をポビドンヨードから、クロルヘキシジングルコン酸塩に変更したことが効果があったと考えているということでした。この“ポビドンヨード”vs“クロルヘキシジングルコン酸塩”に関しては色々と見解の分かれるところもありますが、欧米の多くで同じようにクロルヘキシジングルコン酸塩に変更している印象を持っています。また、濃度に関してはどうかと聞いてみたところ、この病院では使い分けを行っているということでした。つまり、粘膜面に近いところは0.5%クロルヘキシジングルコン酸塩アルコールを用い、その他の皮膚消毒には、2%クロルヘキシジングルコン酸塩アルコールを使用しているということでした。なるほど!さらに、整形外科、心臓血管外科に関しては、手術前夜4%CHGシャワー、当日創部のみ2%CHGワイプを行っているそうです。
IMG_3527TBの排菌のある患者の手術では、麻酔医は挿管、抜管時にフード(写真)を装着して対応をしており、肺を開ける手術では、手術に関わる医療従事者も同様な対応をしているということでした。また、手術室は“陽圧”を保ちながら手術をすると言うことでした。
病棟での隔離表示のシンプルで分かりやすいものでしたし、擦式アルコール手指消毒剤にも工夫がありました。これ日本でも色々な形でできそうですね。
IMG_3529IMG_3530内視鏡室では、実際の洗浄・消毒方法をデモンストレーションしてくれました。
IMG_3553IMG_3577 最後に今回色々とアレンジしてくれたCICのお二人と記念撮影!真中がClaudineさん、右側がジョシュアさん。本当に親切な方々でした。では、また。
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サンタモニカUCLAメディカルセンター ロサンゼルス

2月6日(月)午後からは300床のサンタモニカUCLAメディカルセンターへ訪問してきました。この病院は整形外科で有名な病院で、昔から(たぶん10年以上前だと思います)色々と教えていただいているCICのGeriさんがいますが、最近病院が新しくできたと言うことで、とても久しぶりにメールをしたところ快く(!?)訪問を引き受けてくれました。Geriさん忙しいのにありがとうございます!

IMG_3440写真後ろの建物はクリニックなどが入っている最近できた建物だそうで、“グッドデザイン賞”をもらったらしいです。そして彼女曰く『グッドデザイン賞をもらったので非常に素晴らしく、埃のたまりやすい設計となっています』と、彼女ならではのジョークが炸裂していました。彼女はとにかく、このようにとてもユニークなアイディア豊富な人なのです。
IMG_3417清掃カートは整備されていて、何だかとても綺麗ですよね。清掃に関しては、日本の“個”に対して、アメリカの“システム”と言う違いを感じざる負えないですね。これに関しては私も関与して日本で環境サービスのプロを育成しようと言う目的で『NPO法人 日本医療・福祉環境サービス協会(JHWESA)』を設立しましたよ。これに関してはまた違う機会にお話しさせていただきます。皆様こうご期待!
IMG_3427 写真はICUです。このトイレ何だか色々な意味で使いにくそうですね。
今回この病院では、CDCに勤務していたことのある感染症医のZACHARY A.RUBIN先生とディスカッションすることができました。ロサンゼルスのあるカリフォルニア州の法律で感染症の報告義務化されたMRSA、VRE血液培養、CD(特定非営利活動法人日本感染管理支援協会ホームページの情報提供に記載しています)そして、2012年からはCAUTIも報告義務化が追加されたそうですが、先生曰く『公的機械への報告は何の為にしているのか目的が分からない』と嘆いていました。アメリカでも“そうか”と何だか共感しました(私だけ?)。また先生は、CDCにもいた経験からこのようなコメントをくれました『以前のNNISの時のデータは、ピックアップされた病院のデータだったので精度も良かったが、現在のNHSNのデータは“ボーダライン”のデータとしてはキッチリとされているが精度には問題がある』と言ってました。こんな表現も使ってましたよ“ゴミにゴミを入れてもゴミしか出てこない!”ちょっと強烈!!なので、先生の追加コメントとして『重要なのはNHSNと比較して自施設がどこにあるのかを比較検討するよりも、自施設の感染率を下げていくことが何よりも大切なんだ』と言っていたことが印象的でしたね。うん、うん、納得!
この病院では、バンドルを使用しており、ラウンドも【クオリティーラウンド】と名付けて、各ラインのアセスメントを行っているということでした。最近私もInfection Control Coordinatorしている病院や講演前のラウンドで実施していますが、日本でもラウンドも今後こうあるべきですよね。感染性廃棄物のチェックばかりでは当然飽きますよね。ICTの皆さん!
その他、感染対策ではありませんが面白かったこととしては…
IMG_3437そうなんですよね。米国のストレッチャー移動は医療従事者が一人でストレッチャーを操作していることでしょうかね。この写真のストレッチャーなら操作も楽そうでしょ。日本にもあるのかなぁ?ないとしたらなぜないのかなぁ。ほんと安全で楽そうですよ。
IMG_3436このポータブルレントゲン可愛いですね。このようなアイディア日本でも直ぐできそうでしょ!医療機関の方々、もう少し遊び心持ちませんか?では、また。